1000fungos -special-

6月30日。立川バベルにulma sound junctionの企画を観に行った。
彼らのライブを観るのは約2年ぶり?嘘、マジで?レポを残したものに限れば最後に観たのは2017年のワンマン。同じくサイクロンで観た彼らの企画はその前だったか後だったか・・・
いずれにせよ、かなり久しぶりになってしまった。ライブに行くこと自体8カ月ぶりくらいとなる。

ほぼ開演ピッタリくらいに到着。ホールからは何やら→Pia-no-jaC←のような音が聴こえてくる。
入場してみると、ピアノとドラムの2人編成バンドが演奏中。SaraGrace’s OneHotNightという長い名前らしいけど、サラでいいらしい。
最初は→Pia-no-jaC←ぽいなどと安易に思ってしまったが、目の前で聴いてみるともっとゴリゴリで、ずっと2人でバトっているくらいの感じでドラムは叩きまくり、ピアノも打楽器のようだった。
我々はなんとなく音楽とはリズムという「土台」の上にメロディという「主体」が乗るものだと思い込んでいるけど、そうでない関係性のものが正しくないとは決まってないし、そういう主従的なあり方を少し変えてみるだけで、音の聴こえ方は随分と違うのだなと実感する。
歌なしで完全にピアノとドラムだけだったけど、何も足りなくない。この2つだけでバンドとしての機能を全て果たしていた。なによりカッコ良かった。

次はAiliph Doepa(以下ドーパ)。以前ウルマの企画に出ていたのを観て、一際印象に残っていたのが彼ら。
「見た目も音楽もハロウィン(ジャーマンメタルの方ではない)みたいな奴等だな」というのが第一印象だったけど、久しぶりに観てやっぱりそう思った。彼らの音楽をジャンルで表現するのは難しい。できるけど無駄に言葉数が多くなってしまうし、「マキシマム・ザ・ホルモンぽい」みたいな例えは無粋だ。
遊園地みたいなバンドというのが自分の中ではしっくり来る例えかな。ジェットコースターみたいな曲もメリーゴラウンドみたいな曲もやれるバンドは少なくないけど、ジェットコースターもメリーゴーラウンドもコーヒーカップも観覧車もバイキングもお化け屋敷も1曲の中に詰め込んでるってのが彼らの音楽。とにかく展開が早い。

MCで「自分たちはよく変態変態と言われる」と話していたが、これもサラの時に感じた主従的関係性と一緒で、単に受け手側が抱いている固定概念の問題のように感じる。
私の勝手な想像だけど、「俺メタル好きなんだわ」「もっとハードコア寄りの方が自分好きやな」「俺はファンクっぽいのが好きやねん」「なんだかんだ言うてもわしJ-POP好きなんやけど」「・・・・・」「じゃあ全部やったらええんちゃう?」みたいな感じであの音楽が生まれたんじゃないかな?(ちなみに彼らは関西人ではない。多分)やりたいことを全部やる。正しい。

それにしてもめちゃ盛り上がってた。そもそも盛り上げ上手だけど、あの早い展開に着いて行けるドーパのお客さんすごい。比べてもしょうがないけど展開の早さなら明らかにウルマ以上。でも不思議と曲を知らない人間でも「え、なにこれ、わけわからん」とはならなくて、参加しようと思えばできる。これがポップってことかしらん。

そしてウルマ。今日のセットリストは概ねサードアルバムから。
久しぶりだったけど、相変わらずカッコイイしか言えない自分が辛い。ただ正直な話ツインギターのバンドの中で世界一好きかもしれない。所謂ギターヒーロー的なプレイはどっちもほとんどしないし、リードギター&リズムギターみたいなありがちな関係性でもない。どこにそこまで惹かれるのか自分でもきちんと分析できていないけど、ウルマのヘヴィさと美しさの核はこのツインギターにある。
それでいて全部のパートが他に負けてないし、全部のパートが他を殺していない。これがバンドだ。

後半、聴き覚えはあるけどなんとなくうろ覚えな曲があって、後でセットリストを確かめたらアルバムに入ってなくて昔のシングルに入ってる曲だった。そんなレアな曲を聴ける日に行けたとはラッキー。1時間のセットリストだったから大好きな「1day a suite」も聴けるかと期待したがそれはなかった。まぁいいか。またワンマンの時にでもやってくれるだろう。

ラストは「villa」。出だしこそ「アコギとカホンが入ってて夏フェスでピースフルな雰囲気を醸し出しまくってるバンド」っぽいけど(でも実はその部分が好き)、ウルマの曲の中でもトップクラスの複雑な曲。ヒサオさんは過去2回この曲で指攣ってるそうだ。
このピースフル感とハードコアのイベントに出ても他を圧倒しそうなヘヴィさを何故かくも同居させられるのか。不思議だねぇ。
アンコール1曲やって終了。

週末にはコンテスト形式(?)のイベントに出るそうなので、できればそっちにも応援に行きたいが行けるだろうか?
優勝したらドイツのフェスに出られるのだそうだ。是非送り込みたい。
私を含め、ウルマのファンで「お前らさっさと売れんかい」とヤキモキしてる人は少なくあるまい。海外で売れてから逆輸入式で日本で売るという戦略はきっと合うと思うし、こういう時こそファンが力を貸さねば。


ジンボ アラタ
Author ジンボ アラタ 103 Articles
東京都出身。日本工学院八王子専門学校コンピューターミュージック科卒業。その後は音楽とは別の道へ進むが、再び音楽の世界になんらかの形で関わって行こうと決意し、2007年より音楽イベントのオーガナイズを始める。