PHANTOM EMPIRE

@新代田FEVER 2010/06/12

6月12日、深夜。新代田FEVERで開催されたオールナイトイベントに突撃。
直前に旧友たちとの飲み会、7月にやるイベントの件でハコ側と打ち合わせなどあり、オープンより1時間ほど遅れて到着したのだが、なんとまだスタートどころかオープンもしていなかった。
結局2時間以上押してやっとオープン。いくらなんでもひどい。

受付けの壁に出ていたスケジュールを確認すると、今日のライブは『あふりらんぽ』のレコ発ワンマンだったようだ。そりゃ盛り上がったろう。押しただろう。それにしても押しすぎでしょ。確かに押すのもわかるけどね。drumnoとかいるし、DJとVJもいるし、仕方ないっちゃ仕方ないんだろうけど。

そんなわけで結構やさぐれた気分で入場したわけだが、ライブが始まれば全て帳消し!
すごかったぜ今日は。

drumno

まず1番手はdrumno。
普段は3人ドラムの形だと思うのだが、この日は4人いた気がする。人が多くて暗くてよくわからなかったけど。

メロディ楽器なしのライブだったというのに、なんと豊かな音に溢れていたことか!
もちろん彼らのライブの楽しさは重厚なリズムにあるわけだけれども、例えばそれぞれドラムが僅かにズレながらタムを叩いたりすると、気持ちの良いメロディが生まれる。我々観衆の上げる歓声もまた1つのリズム、1つのメロディとして加わり、結果的に幾重にも重なり合った、高密度のリズムとメロディを体感。お祭りの行列の中に飛び込んだような興奮の坩堝。

drumnoの演奏には、文明の発達した現代ではなかなか押されることのない、原始的な快感のツボを刺激する効果があるように感じた。圧倒的なリズムの洪水の前では、歌メロがどうの、メッセージ性がどうの、アレンジがどうの等といった賢しい論議を展開する余地がないし必要ない。時間を忘れるライブだった。サイコー!

drumno – twitter

d.v.d

お次は、これまたドラムのユニットd.v.dの登場。ユニット名は「ドラム、ヴィジュアル、ドラム」の略らしいのだが、MCではしきりに「ドイツ、ヴァイオリン、泥です!」と繰り返していた(笑)

ツインドラム+映像ってことで、サウンド的にはdrumnoに引き続いてのリズム系ユニットという感じだったが、d.v.dはdrumnoとは全く違う形の、でもやっぱり気持ちいい空間を作り上げていた。

ドラム演奏によって映像を動かすという形態は、ドラびでおのライブでも体感済みだったので、アイデアそのものにはさほど驚きはなかったものの、d.v.dのインスタレーションにおいては、その手法に非常に感心した。

ドラびでおのシステムが基本的に映像自体を前後させることと、速度を変えることにあるのに対し、d.v.dのそれは映像の中に動かす対象があり、しかもそれが幾つものパターンを持っているので、あたかも映像の中に存在するバーチャルなパフォーマーが、即興でパフォーマンスを展開しているのを眺めているようだった。面白かったー。

 
http://www.dvd-3.com

Doug Scharin+竹久圏+L?K?O

ライブアクト3番手はDoug Scharin+竹久圏+L?K?O。
ドラム、ギター、ターンテーブルによる即興演奏。直感的な演奏を先進的なアイテムも用いて行うといった、ちょうどdrumnoとd.v.dの中間に位置するようなライブだったと思う。この流れは素晴らしい。

Doug Scharin https://myspace.com/dougscharin

竹久圏 TAKEHISA KEN WEB

L?K?O https://soundcloud.com/l-k-o

おわりに

三者三様が鍛え上げられたライブアクターであった。そういう人たちが集まると、1+1が2以上の効果を生み出す時がある。個人的には特にL?K?Oのターンテーブル捌きに目を引かれた。

そもそもターンテーブルは演奏用に使うには都合の悪い機械だ。レコードを入れ替えれば使える音のバリエーションは無限大…とはいえども、他の楽器のように出したい音を瞬時に出せるわけではない。畢竟、こういうライブではスクラッチを中心とした演奏になる。そのスクラッチが決して単調でなく、深く響かせたり、素早く散りばめたりと、きちんとバリエーションのある音で演奏されていたのがすごい。本職のDJってやっぱりすごいと思わされたライブだった。


ジンボ アラタ
Author ジンボ アラタ 96 Articles
東京都出身。日本工学院八王子専門学校コンピューターミュージック科卒業。その後は音楽とは別の道へ進むが、再び音楽の世界になんらかの形で関わって行こうと決意し、2007年より音楽イベントのオーガナイズを始める。