『音楽シーンの最前線はライブハウスである』
クラシックなどは別かもしれないが、基本的にそういう認識でほぼ間違いないと、私は考えている。特に日本の場合、ストリートライブに対する規制も一昔前に比べてだいぶ厳しくなってきた感があり、その一方でライブハウスは年々新しくオープンするところが増えている(営業不振で閉店に追い込まれる店も少なくないが)。
さらにはジャンルの垣根が曖昧になってきて、それまで宅録やクラブを中心に活動していたテクノ、トランス、エレクトロニカ等の音楽家がライブハウスに出演するといったケースも増えた。
つまり在野の音楽家たち(在野という呼び方には多少誤解や不十分さを含むが)が活動する最も基本的な場として挙げられるのがライブハウスである、という言い方ができると思う。
なにしろその数は東京だけで楽に200を越えるほどだ。その殆どがほぼ毎日ライブ営業をしていると考えれば、そこで活動する音楽家たちの数はどれほどのものか想像もつかない。無論、数が多いだけにインディー&アングラシーンの音楽家のレベルは玉石混淆である。とはいえ、時には数えるほどの観客の前で演奏していることが信じられないほど高いレベルを持った音楽家に出会うこともある。
はぐレ企画とは、ライブハウスを中心に活動している「玉」の音楽家たちを集め、オイシイとこ取りなイベントを組んで楽しもうというプロジェクトである。必ずしも未来のスターを発掘して世に送り出すプロモーター的な役割を負おうとしているわけではない。
「面白い」には色々な形があるということ、その色々な「面白い」をみんなが楽しめる文化を根付かせる一助になりたい、とは思っている。流行に着いて行かないと周囲から孤立してしまうような風潮はあまり嬉しくない。
昔、筋肉少女帯が歌った『タイアップ』という曲の冒頭で、大槻ケンヂが
― コアなファン 捨てても欲しい タイアップ ―という句を詠んだ。
時代は変わってきていると思う。これからはもしかしたら、コアなファンが独自にシーンを作っていくということだってあり得るのだ。
未来は混沌としているが、きっと面白い。
はぐレ企画代表 ジンボ アラタ
東京都出身。高校卒業後、専門学校でコンピューターミュージックを学ぶも、その後はまったく別の世界に進み、修めた知識の全てを忘却する。
その後、紆余曲折というほどでもない道のりを経て、再び音楽の世界になんらかの形で関わって行こうと決意。
2007年に地元日野市で第1回目のイベントを実施。以後、スローペースながら今日まで活動を継続中。ごく稀にDJもやる。本当はもうちょっとやりたい。ノーギャラ無問題。
現在は都内のライブハウスでバースタッフ、ブッキングとして働いている