草の根から世界の果てまで

「音楽シーンの最前線はライブハウスである」
かつて私はそのように考え、ライブハウスを使った音楽イベントを作り始めた。
最初にその構想を描いて実際に開催までこぎつけたのが2007年の秋。それから7年という時間が経過したわけであるが、その間に音楽の在り方も変化をしてきた。というより、それ以前にはほとんど認知されていなかった音楽の在り方が、より顕在化してきたという方が適切かもしれない。

ライブハウスという場に拘らず、カフェやレストラン、教会や寺社、さらには廃校といった場所を使って自らイベントを開催するミュージシャンも増えた。きちんとお金をかけて制作した楽曲やPVを、音質を落とさずフルサイズでインターネット上に公開することは今やメジャーのアーティスト達も当たり前のように行っている。無名のミュージシャンが宅録で作った楽曲遥か遠い国の人間の耳に届き、それがきっかけで海外のイベントに招聘されるなんて夢のような話が本当に起こる時代になったのだ。

オーバーグラウンドとアンダーグラウンドの垣根が事実上消失した(人の意識の上ではそれはまだ根強く残っていると感じるが)世界で、殊更にアンダーグラウンドを気取って活動をするのもどれほど意義があるのかわからない。7年前に比べて自分が走ることのできるスピードが明らかに落ちていることもしみじみと感じている。その一方で面白いことがしたいという欲だけは一向に失せないのである。
ならばその欲を、面白いものが見たい、面白いものを見せたいという他者の欲望とリンクさせたい。今はそういう想いが強くなっている。

はぐレ企画の在り方もこれから変化していくだろう。それがどういうものか自分でもまだわからないが。
わかっているのは、まだ見たことのない面白いものが世界にはたくさん在るということだ。

はぐレ企画 神保 新

主催者プロフィール

神保 新(じんぼ あらた)

東京都出身。日本工学院八王子専門学校コンピューターミュージック科卒業。
その後は音楽とは別の道へ進むが、再び音楽の世界になんらかの形で関わって行こうと決意し、2007年より音楽イベントのオーガナイズを始める。

数年前からクイズ熱が再燃し、たまにクイズイベントに参加したり、主催イベント内でクイズコーナーを設けたりもしています。